haruの窓

北海道発

郷土博物館・鰊御殿

泊村にある鰊御殿・郷土博物館を見学に行く。

前から一度見てみたいと思っていた所であるが、開館15周年とかで特別展を行っていると言うことを聞いていたので家族3人で出かける。


とても天気が良く気持ちがいい。途中の共和町では田植えの真っ最中である。 羊蹄山の形があまり良くないのが残念。3月まで住んでいたところなら、きっとこの素晴らしい天気の中で見たら感動するのにと思う。

 




この鰊御殿は、川村家のものと、武井家のものを復元したもの。中に入って驚く。今までに郷土博物館や開拓記念館などいくつかを見てきたが、まだまだ整理し切れていないものがあるが、これほどまでに展示品が豊富なところは初めてである。
 


随分たくさんの人に昔の鰊場の頃に使われたものを寄贈してもらったのを感じる。


神棚あり、茶器、食器、祝い御膳、漁具、着物、数々の漁場の写真や資料など、ゆっくりと時間をかけてみたいと思わせるものばかりである。漁具のタモなどは、魚の鱗が付いているまま展示してあり、鰊漁の現実の一端を感じる。
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網元の家の作りがしっかりとしていること。驚く程大きな梁のつくりだったり、1本数百万という床の間の床柱があったりと、当時の網元衆の勢いを彷彿とさせる。
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近年、鰊が不漁となり、昭和28年の群来(くき)を最後にこの積丹半島を中心とした日本海側では鰊が獲れなくなっていたが、ここ3年程前から、型は小さいが、鰊の群来が見られるようになっている。


再来とまでは行かないが、昔の鰊漁は、2月頃から全国各地から働く漁夫たちが集まってきて、3月から5月までの実質3ヶ月で鰊漁を行ったそうである。一年のうちの3ヶ月で、一年分の働きをする漁業。私の祖先もそのようにしてこの北の大地に移り住んで来たのを知る。


とてもいい見学であった。それにしても見学者がとても少ない。原発で潤っている村ではあるが、村のホームページすら検索してもヒットしない。きっちりと往年の歴史を伝えていく気構えや本気度が欲しい。そんなことを感じながら帰路につく。