haruの窓

北海道発

東北関東沖地震・東日本大震災

3月11日午後2時26分、想像だにできない未曽有の地震と震災が起きた。
地震直後のテレビの映像では、大津波に注意してください、10メートルを超える津波が来る可能性があります。直ちに高台に避難してくださいとテレビで放映していたが、その恐れが事実と化した。


3月11日を境に、日本は大きく変化することとなるだろう。
地獄と化した廃墟からの復興と、放射能汚染に怯えながら生活することを強いられることになる。
企業の生産活動も縮小を余儀なくされ、日本は新たなる船出を求められることになる。

新聞記事を切り取り、新聞の報道に沿って、この災害を随時載せることとする。


◇3月11日〈金)
3月11日、午後2時46分三陸沖でマグニチュード8.8の国内史上最大の大地震発生。
震源地は宮城県牡鹿半島の東南東130キロ付近で,震源の深さは約24キロ。震度7を記録したところもある。
北海道から九州・沖縄にかけ広い範囲で津波が発生。
場所によっては10メートルを超え、仙台市の海岸では200人から300人の遺体が見つかるなど、死者や行方不明者が更に増えるのは確実で、まだ被害の全貌は明らかになっていない。


福島第一原発では想定外の地震により2号機の原子炉の冷却機能が停止。冷却水の水位が低下し燃料棒が露出、放射能漏れの恐れもある。
そのため、半径3キロ以内の住民に緊急避難指示を出し、原子力災害非常事態宣言を発令した。
 






◇3月12日〈土)
被害の様子が少しずつ伝わってくる。死者・行方不明者は1700人を超えるという。
大津波で壊滅的な被害を受けた東北と茨城の太平洋沿岸の状況把握が難航している。
廃墟と化した瓦礫や泥の中から次々と遺体が発見されている。
難を逃れて避難所に避難した人々は、援助を待ってはいるが,食料や毛布も不足し,おまけに寒さに凍えている。
10メートルを超える津波など想像だに出来ず、地震発生から瞬く間に町を飲んでしまい,福島原発もその「想定外」の津波で緊急停止をした。 


福島第一原発1号機は、12日午後 建屋の中に充満した水素が酸素と結合し建屋が爆発する。
夜には、原子炉の冷却機能が失われた圧力容器内の温度を下げるために,消防用のポンプで海水を注入作業を始める。
放射線物質のセシウムヨウ素が1号機周辺で検出された。
ウラン燃料の一部が溶け出す,炉心溶融〈メルトダウン)が起きた。日本の原発では初めてである。









◇3月13日〈日)
気象庁は地震規模をマグニチュード8.8としていたが、9.0と観測史上世界最大級に修正した。
避難所等に避難している人は45万人を超え、13日の午後7時には、死者1200人、行方不明者は1100人。
しかし、宮城県では県内だけでも死者が万人単位になることは間違いないとしている。


自衛隊の派遣は10万人となり、津波の水が引かない孤立した避難所や建物に、ヘリでの救助を始めた。
ガソリン不足、道路の寸断などで物流が停滞し、スーパーやコンビニの食品や飲料は品切れが相次ぎ、都内でも買い占めが起こっている。
仙台市内ではスーパーに市民が殺到、ガソリンスタンドは100台を超える長い列、給油も制限されている。

福島原発では3号機も冷却機能を失い、燃料が露出し炉心溶融が起きている。その際水素が発生し再び1号機同様爆発の可能性が出てきている。
12日午後5時には半径10キロ以内からの避難で大丈夫としていたが、午後8時には半径20キロ以内からの避難に拡大する。
被害の拡大、放射能の飛散が国内ばかりではなく海外でも深刻化して見守っている。

東電では14日から5グループに分けて計画停電を実施することを発表。
世界各国69カ国から援助隊が次々と到着してきている。










◇3月14日〈月)
避難所等に避難している人は55万人を超え、死者・行方不明者は5000人を超えた。


原発は、今度は2号機が14日夜に原子炉の水が急低下、燃料が完全に水面から露出。
周辺の放射線量も上がり、炉心溶融が起きたと見ている。更に炉心溶融が進み核燃料の大半が溶けるメルトダウンも懸念される。
1号機の爆発に続き3号機も爆発。2号機も危険と異常事態が連鎖してきている。
いくら、海水を注入しても、配管の亀裂等で注入も進まず、水位は低下する一方。放射能汚染の恐怖に日本中がさらされている。

そんな中、14日のマーケットでは日本売りが始まる。急激な円安と株安が加速した。日経平均株価は−633円も下げた。
東電の計画停電が茨城、千葉、山梨、静岡の一部地域で始まる。







◇3月15日(火)
自衛隊や警察は救出活動を続けているが、死者・行方不明者が10000人を超える。
東北地方は15日から寒気が入り込み真冬並みの寒さの中、灯油不足で暖も不十分な上に食料や毛布も十分に行き渡っていない。
救援物資の輸送が急がれる。


福島第一原発では、1号機から4号機までの中央制御室の放射線量が高すぎるために係員が常駐出来ず、原発中枢部が無人となる深刻な事態となっている。
更に、4号機の使用済み核燃料プールの水が沸騰し水位が低下している。
使用済み核燃料には猛毒のプルトニウムが大量に含まれるため、危機的状況にならないか心配されている。
4号機は水素爆発と見られる火災が起こり建屋の壁に穴が見られる。

放射性物質は栃木、埼玉、千葉、東京、神奈川の各場所で通常の100倍から10倍の高さを示している。
マーケットは、大震災や原発事故に加え深刻化した電力不足等でパニック売りに見舞われ、全面安となり日経平均は−1015円と暴落した。









◇3月16日〈金)
原発の3号機4号機の燃料プールの使用済み核燃料が、再び連鎖的な核分裂を起こす可能性が否定できないとして、核分裂で生じる中性子を吸収し臨海を押さえるために、ホウ酸の散布を検討し始めた。
また、自衛隊によるヘリコプターでの海水の投下は、放射線量が高すぎ見送られている。
警察庁では、放水車による水の放水も検討を始めている。


茨城や宮城、栃木、群馬、埼玉での放射線量が平常値を上回り、風で飛散したものと見られる。
放射線量の飛散に伴い、盛んにどのように身を守るかが繰り返し放映されている。
窓を閉め、肌の露出を防ぐこと、外出の際にはマスクをし防止をかぶることなどを注意している。
と同時に、現在の状態では人体への影響はただちにあるとは思えないレベルであること、CTスキャンと比べて微量であると盛んに伝え、不安を与えないようにもしている。


福島第一原発を設計した東芝の技術者の証言として、津波についての想定は全くなかったこと、アメリカの会社の設計をそのままコピーしたことを告げている。

運送業者は被爆を恐れ福島県内への輸送を拒否も起こり、原発近くの町や市は物流がストップしガソリン食料品医薬品などが極度に不足している。
政府は被災地や首都圏での品不足を沈静化しようと、買いだめの自粛と物資が十分にあることを盛んに呼びかけている。






◇3月17日〈木)
東日本大震災の被災地では真冬並みの寒さになり、今なお38万人が避難所での窮乏生活を余儀なくされている。
死者・行方不明者は15000人にものぼり、18日で震災発生から1週間となる。


福島第一原発周辺の避難者はますます増え、隣接する茨城県や千葉県や首都圏に向かっている。
また、集団での疎開も目立ち自治体でも避難者の受け入れを検討しているところも多い。


政府の対策本部では、17日ようやく陸上自衛隊のヘリコプターでの水投下に踏み切った。
また、警視庁の高圧放水車も参加するなど、想定外の事故に対応できない追い込まれた最後の賭と見ている人は多い。
17日午前、3号機へのヘリによる上空からの水の注水に続き、午後7時には地上からの放水を行い、核燃料プールの冷却と放射線を遮る効果を期待している。
緊迫した時間との戦いが続いている。






◇3月18日〈金)
この災害で、死者は阪神大震災を超え6900人、行方不明者は10000人を超えるという。
それほど被害が激しく、福島原発に押し寄せた大津波は14メートルにも上るという。


福島1号機の事故を、経済産業省原子力安全・保安院は事故の評価をスリーマイルと同等のレベル5とした。8段階のうち3番目に深刻なレベルだ。
原発は18日も放水による冷却作業に加え、外部からの電力供給を目指す作業を本格的に開始した。
各地から駆けつけた消防車両30台や2キロ先まで大量送水できる送水車や高所に放水できる屈折放水塔車も加わり、総力戦の準備を進めている。
都の消防庁からはハイパーレスキュー隊原発災害に初出動した。

他方、外部電力の供給は、現力供給を可能にするもので原発の機能回復のための根本治療ともなる。
電力を確保することは、燃料プールなどを冷却する電気系統を回復させ、内部のシステムを動かす必要がある。


春の高校選抜野球は予定通り開催することが決まる。






◇3月19日〈土)
東日本大震災の死者・行方不明者は19000人を超えた。救援の対策は、被災者の支援に移りつつある。
被災地にあふれる瓦礫は、市町村の判断で撤去処分できるとの方針の下、路上の瓦礫を撤去し,支援物質の運搬ルートが確保されていく見通しとなる。


福島第一原発の16日から始まった放水作業は、東京消防庁の高所放水できる消防車の登場で、無人での連続注水が可能となり高度22メートルの高さから放水し、軌道に乗り始めた。
2号機には外部からの送電線を引き込む作業が完了し、20日にも電力供給できる見通しとなっている。
そして、4機とも上部の壁などの温度は100度以下とだと伝えている。

福島産の原乳と茨城産のホウレン草から、食品衛生法の標準基準値を超える放射性物質が検出されている。
直ちに健康に影響を及ぼす数値ではないことを説明しつつも、福島県の川俣町の原乳農家と半径30キロ圏内の野菜農家には出荷と自家消費の自粛を求めている。

福島第一原発を抱える福島県双葉町の住民が集団で、さいたまスーパーアリーナに集団で避難した。使用期限は3月末までという。







◇3月20日〈日)
東日本大震災の死者・行方不明者は20000人を超えた。
震災から9日、石巻市の崩壊した自宅から、80歳の女性と16歳の孫が救出された。
閉じ込められたのは冷蔵庫の近くで、冷蔵庫の中のヨーグルトやコーラなどでしのいでいた。奇跡的な救出だった。

福島原発は2号機に電力が供給され、施設の機能を回復する契機となるものだけに、多少の前進を見たことになる。
損傷の激しい3号機への継続的放水と同時に、4号機にも放水を開始した。


原発の放射能漏れから、アメリカではすでに原発から半径80キロ圏外への待避を指示したが、外国人の日本脱出が続いている。
ソウルや香港は日本の避難所の様相を見せているという。
日本への海外からの旅行客もキャンセルが相次ぎ、道内の観光地や観光業者が悲鳴を上げている。







◇3月21日(月)
2号機の外部電源からの復旧で、冷却機能の回復に向けていたが、3号機から再び黒煙が上がり作業員が避難を始める。復旧作業は中断された。
外部電源からの電力供給は、2号機の他、5号機、6号機も電力が届いた。


福島と茨城からの原乳とホウレンソウからの放射線物質が検出されたことから、政府は、栃木、群馬にも,当分の間葉物野菜を出荷停止とした。
このことを受け、農業関係者は原発に激しい怒りを向けている。
原乳の出荷停止にしても、牛への餌やりや搾乳は避けられず福島等の農業は大きな危機に直面している。

福島原発から30キロ以上離れているいわき市では、放射能に汚染されているとの風評により、ガソリンや食料などが極度に不足,灯油も届かず、燃料不足で路線バスすらストップしている。
被災地釜石市では、遺体の腐敗が酷く、身元不明や引き取り手のない遺体を25日から順次土葬することを発表した。









◇3月22日〈火)
東日本震災での死者・行方不明者が22600人を超える。
避難所には原発事故の影響などによる避難を含め27万人が生活している。


福島第一原発では、1号機から6号機まですべてに外部電源が接続し送電が可能となった。
1号機から4号機までは地震や津波の影響で原子炉や使用済み燃料プールの冷却機能が失われていたが、放射性物質の大量放出などの危機が続いてはいるが、安全回復への第一歩を踏み出した。


福島県の5町村からは、水道水から基準値を超す放射性ヨウ素が検出されたが、乳児には飲用禁止を要請した。
しかし、大人や子どもが飲んだとしても直ちに健康への被害がないとしている。


東電の副社長が福島第一原発のある大熊町の避難場所を訪れ住民や町長に謝罪をした。
原発設計の甘さを認めて直接謝罪をし、避難者の間をまわりつつも、立ったままでのわずか5分ほどの謝罪に批判が起きている。 

岩手県では高校の合格発表が行われた。
また、被害に遭い卒業式も出来なかった岩手の大槌中学校では、校長自らが各避難所を回り、身を寄せている生徒に卒業証書を手渡した。

宮城県東松島市の墓地でも、土葬が始まる。
道内でも4県の野菜の販売が中止された。




◇3月23日(水)
震災地や避難所での報道がめっきり少なくなったが、死者・行方不明者は25000人を超えた。
政府は、放射生物質が他府県の葉物野菜や野菜類に含まれていないかとの検査強化を要請した。
とうとう、東京の金町浄水場から、幼児の飲料としての基準値を超える放射生ヨウ素が検出された。幼児以外の子どもや大人が飲用しても問題がないレベルだというが、首都圏を中心として、ペットボトルの水を求めて、店舗やネット販売では売り切れが続出している。
食への不安が今後ますます高まることが予想される。
福島原発の電源確保が回復への明るい一歩を踏み出したが、再び3号機から黒煙が発生し、復旧作業が中断されている。






◇3月24日〈木)
福島原発3号機のタービン建屋地下で作業していた作業員3人が被爆。
普段はこのタービン建屋には水や放射線は検出されない場所であるが、何らかの原因で原子炉格納容器から水漏れが指摘される。
その際の放射線量は400ミリシーベルトという高い値が計測された。


東京の水道水からの放射性ヨウ素は基準値を下回り、東京都は乳児への摂取制限を解除した。
しかし、茨城を始め千葉県松戸市等などでも乳児摂取基準値を超えた。
首都圏からは水のペットボトルは姿を消している。

元の学校を取り戻そうと、南三陸町の小学校では避難所ごとにあおぞら教室を開いた。
児童の心のケアと生活リズムの構築を目指し、教員2,3人ずつが避難所に行き、子ども同士で遊んだりする機会を持った。子どもたちの笑顔は何ともいえずいいものだ。

震災各地では、住民が行方不明者を捜したり、瓦礫を寄せながら生活道路を確保しようとする様子が映っている。
積丹の有名寿司店主らが、キャンピングカーで被災地を回り大きな鍋でカレーを提供している映像も見られた。

高校選抜大会の開催は決まったが、プロ野球が、セとパの同時開幕が危ぶまれていたが、セリーグの二転三転をへて、4月12日に同時開催をすることに決定した。大きな被災の後の電力不足の中で、それでも予定通り強行しようとするセリーグに対して、パリーグは早々と4月開催に延期していた。