haruの窓

北海道発

母の叔父

この連休中には実家に1度連れてきたいと、母の叔父の子が伝えてきていたのだが、
それが母からの電話では、叔父さんが3時過ぎに来るそうだと伝えてきた。

M子から電話が来たそうだ。

母は既に泣いている。
どうしたのか聞くと、叔父さんももう長くはないから最後に実家とその周辺を見せておきたいから札幌の施設から連れてくるのだろうという。それが、可愛そうだと。
施設の人に聞くと、日中はずっと目を腫らして泣いていたようだという。

本当に自分勝手に解釈して、そう思い込んだら聞かないのが母の特性、というか、これが老人なのかとも思う。


無理からぬことでもある。

母の両親は母が物心つく前に無くなったそうだし。それで、その叔父に引き取られて育ったものだから、
何かと今までは世話を焼いてきていたのだ。
自分でも体が思うに任せることが出来なくなってからは、
とにかくあれこれと心配をしだしていたのだ。

俺も随分と世話になった。

度々出張で上京した時には、叔父の長男と一緒に宿舎に呼んでくれて、食事をご馳走してくれたり小遣いまで渡してくれたのだ。


現職を退いてからは、いつもいつも散歩をして、俺は100歳まで生きると語って一生懸命だった。


久しぶりのおじさんは、一回りも二回りも小さくなり、自分の年齢すら分からなくなってきているようだし、もちろん俺をも忘れているようだ。おばさんにしてもそうだ。

息子と娘に手を引かれ、車いすを押される姿は、もの悲しい感じがする。

かつて、何度か政治についての意見の違いから話したことがあるだけに、なおされそう思う。


自分の愛した故郷と家に、今日から3日間いるという。

おじさん98歳。おばさん85歳。
俺の母84歳。